アスベスト規制強化=助成強化となれ!
アスベストは、とても頑丈で耐熱性に優れ、低価格で加工しやすいことから、長く建材や住宅設備に利用されてきましたが、極めて細い繊維状の鉱物で、空気中に飛散しているものを吸い込むと肺がんなどを引き起こすとされています。
耐火被覆として鉄筋部分に吹き付けられている綿(石綿)のような見た目は、一般の方でも「アスベスト」と言えば思い浮かべる素材ではないでしょうか?
素人目には全く区別が付きませんが、現在は、アスベストを含まない「ロックウール」という建材が使用されています。
しかし、アスベストはもっと違う形でも建材に含まれていた時代があります。
それは、「外壁塗料」。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造の建物壁に吹き付けられた塗料にアスベストが含有している場合があります。
実は、これがとても厄介な代物。先に述べた綿状の石綿のように手で剥がして回収できず、解体する建物の壁を完全に覆い隠し、その内側でガリガリと全ての塗料を削り落とさなければなりません。
すでに役目を終えて、取り壊すことになった建物から外壁塗料だけをガリガリガリ…丁寧に剥がして行く…もちろん、相当な労力(費用)が掛かります。
その実害が分からずに、業界全体で使用していた建材ですから、これは民間だけの責任ではありません。
同様の建物は、公的建物にも山ほどあるでしょうから、規制強化を法制化すると同時に、民間への手厚い助成金制度も創設して頂きたいものです。
2019年07月04日 12時07分 - 早川