多方面に根深い問題
多方面に根深い問題
不動産投資の経験のある方なら「かぼちゃの馬車」で有名なスマートデイズが経営破綻したニュースはご存知だと思います。
シェアハウスを建ててサラリーマン投資家に販売して暴利を稼いでいたスマートデイズ。
売却益で稼いでいたのに破綻したのは、高額での賃料保証をもとにローンを借りさせて販売し、以後の賃貸運営で失敗したからです。
そういえば、一括借上げって、大手の建築会社CMでもよく聞きますよね。
でもご安心ください。大手のような不動産のプロは、決して損するような契約はしていません。つまり、保証賃料が高く見えても、礼金や更新料で稼ぎますし、賃料が不相当になったら値下げを求めてきます。
ん?30年一括保証じゃないの?
そこはヌカリなく、契約書に小さい字でちゃんと書いてあります。
そろそろ本題に~
これは、それに融資をしていたスルガ銀行が、融資審査で不正をしていた可能性があるという記事です。
銀行印が水増しされた頭金と知りながら、融資をすると「私文書偽造ほう助」になる恐れがあるというもの。銀行員をクローズアップしているので、この罪名ですが、融資を受けた本人は罪名が変わってきます。
「私文書偽造罪」「詐欺罪」の恐れがあります。
なかなかインパクトがある罪名になってしまいますね。
昔から不動産業界にはフカシと言って、偽物の契約書を作成して頭金が沢山あるように見せかける手法があります。
本当は5000万円の物件なのに5500万円の契約書を作ると、銀行からは差額の500万円が頭金のように見えてしまうのです。
もちろん、これで実際に融資を受ければ詐欺罪に問われます。ローンの申請書なんかは有印私文書偽造にあたりますね。
この手の物件を売り込まれたサラリーマンオーナーは、大抵が優良企業のエリートです。
バブル期以降に社会に出て、昨今の投資ブームに乗ってしまい、不動産投資で儲けてやろうと思ったら、犯罪者になってしまうかもしれない…
悪いのは不動産会社なので、被害者と言ってあげたいですが、偽造はやりすぎです。
もし、販売会社が勝手に偽造していたら、不知ということでお咎めなしかもしれませんが、ローンの申込書などに直筆しているでしょうから、それも考えにくいです。
ホテルやシェアハウスなど運営方法を変えることで高利回りが期待できるのも事実ですが、不動産のプロは損することはしません。
毎月毎月家賃収入でドンドン儲かるなら、わざわざ売るために土地を買って建てたりしませんから、儲かりそうな話がきたら、信頼できる専門家にご相談してからご決断ください。
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201805142148231526302103.pdf
2018年05月14日 21時39分 - スタッフ