デフレ脱却の障害「将来不安から預金を使わない」??
アベノミクスと称した金融緩和開始から5年が過ぎ、未だに物価上昇が2%に程遠いことは周知の事実ですが、あらゆる所で「将来不安から預金を使わない」と言われています。
ほんとに将来不安から預金を使わないのでしょうか?
私は、預金を使わないのはこの国の文化なのではないかと考えています。
あっても使わない美学というか、つましい生活が清く正しいというような文化が根付いているように思います。
戦時中に極度な資金難に陥った政府が国民からお金を集めるために「良い子はたくさん貯金をして、将来立派に親孝行する」というキャンペーンをしていたとTVで観たことがあります。
また、バブルの頃に現役世代で苦い経験をした方々が、現在は一番資産を保有する60代~70代になっています。
そんな世代では、景気の良い時に見栄を張って、後で悪くなったらみっともない、という意識もあるでしょう。
記事によると、国民の預金率が以下のように紹介されています。
米国=13% EU=33% 日本=51%
デフレを脱却できないのは、マネーサプライ(お金の流通量)を増やしたからと言ってホイホイと使うことはしないという節約を美学とする勤勉な国民性からではないでしょうか?
今は高いから…「今は」ってことは、将来は相場が下がると思っている証拠。
そう感じる人が多ければ多い程、デフレ脱却は難しいと思います。
保育園をたくさん作っても、年金財政が安定しても、使う必要のないものは使わないし、投資資産比率が上がらないのも国民性。
欧米の真似して国の借金を積み上げて大丈夫なんでしょうか?
政治の話ではなく、金融政策の話として心配です。
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201803222323301521728610.pdf
2018年03月22日 23時18分 - スタッフ